ACoSが高い時に見るべき3+4の数字|Amazon広告で赤字になる前に確認すべきポイント

ACoS

皆さん、こんにちは。現代シルクロードビジネス物販講師の黒澤です。

今回は、Amazon広告、特にスポンサープロダクト広告を運用している方に向けて、ACoSが高い時に見るべき3+4の数字についてお話しします。

Amazon広告を運用していると、多くの方が最初に気にするのがACoSです。広告費が高い。広告を回しているのに利益が残らない。ACoSが50%を超えている。ACoSが100%近くになっている。こういった数字を見ると、「広告戦略を失敗したのではないか」「この広告は止めた方がいいのではないか」と焦ってしまう方も多いと思います。

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しかし、ACoSが高いからといって、すぐに広告を止めるべきとは限りません。逆に、ACoSだけを見て広告を止めてしまうことで、本来伸ばせるはずだった商品ページや、全体売上の成長を止めてしまう可能性もあります。

大切なのは、ACoS単体ではなく、広告前利益・CVR・TACoSを中心に見ながら、補助的にACoS・セッション数・CPC・CTRも確認することです。

この記事では、ACoSが高い時にどの数字を確認すべきなのか、広告改善なのか、商品ページ改善なのか、利益構造の見直しなのかをどう判断すればよいのかを、具体例を交えながら整理していきます。

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ACoSとは何か?まずは基本を確認する

まず、ACoSとは何かを整理します。

ACoSとは、Advertising Cost of Salesの略で、広告売上に対して広告費がどれくらいかかったかを示す指標です。

指標計算式意味
ACoS広告費 ÷ 広告経由売上 × 100広告売上に対して広告費が何%かかったか

たとえば、1万円の広告費をかけて、広告経由で1万円売れた場合、ACoSは100%です。1万円売るために1万円の広告費がかかっているので、広告売上だけを見れば非常に厳しい状態に見えます。

また、5,000円の広告費をかけて、広告経由で1万円売れた場合、ACoSは50%です。これも、広告経由の売上だけを見ると、かなり広告費が重く見えます。

しかし、ここで重要なのは、ACoSはあくまでも広告経由の売上だけを分母にした数字だということです。広告をかけた結果、広告経由ではなく自然検索、いわゆるオーガニック売上が伸びている場合もあります。そのため、ACoSだけを見て判断すると、広告の本当の効果を見誤ることがあります。

ACoSよりも重要なのがTACoS

ACoSよりも重要なのが、TACoSです。TACoSとは、Total Advertising Cost of Salesの略で、広告費を全体売上で割った数字です。

指標計算式見るべきポイント
ACoS広告費 ÷ 広告経由売上 × 100広告単体の費用対効果
TACoS広告費 ÷ 全体売上 × 100商品全体に対する広告費負担

たとえば、1万円の広告費をかけて、広告経由売上が1万円だった場合、ACoSは100%です。しかし、その広告をかけた結果、広告経由売上だけではなく、オーガニック売上も含めて全体売上が10万円になっていた場合はどうでしょうか。

この場合、TACoSは10%です。全体売上10万円に対して、広告費は1万円。つまり、商品全体として見ると、広告費負担は10%に収まっているという見方ができます。

ACoSだけを見ると100%で最悪に見える。しかしTACoSで見ると10%で、むしろ広告が全体売上を押し上げている可能性がある。このようなケースがあるため、ACoSだけで広告を止めるかどうかを判断するのは危険です。

ACoSが高い時にまず見るべき3つの数字

ACoSが高い時に、まず見るべき数字は3つです。

  1. 広告前利益
  2. CVR、またはユニットセッション率
  3. TACoS

この3つの中に、ACoSそのものは入っていません。ACoSは、あくまでTACoSの内訳を細かく精査する際に参考にする数字くらいに考えると、広告改善の見方が大きく変わります。

1. 広告前利益

広告前利益とは、広告費をかける前にどれだけ利益が残っているかという数字です。

商品を仕入れて販売するまでには、商品原価だけでなく、中国国内送料、代行会社手数料、検品費、国際送料、関税、Amazon販売手数料、FBA配送代行手数料など、さまざまなコストがかかります。

つまり、広告前利益とは、広告以外のすべてのコストを差し引いた後に、どれくらい利益が残っているかということです。

たとえば広告前利益率が15%しかない商品で、TACoSが25%かかっていれば、売れば売るほど赤字になります。逆に、広告前利益率が50%ある商品で、TACoSが20%で収まっているなら、広告をかけても利益が残る可能性が高いです。

2. CVR・ユニットセッション率

CVRとは、Conversion Rate、つまり購入率です。Amazonのビジネスレポートでは、ユニットセッション率という言葉で表示されます。

セッション数とは、商品ページを訪れた人数のことです。そのうち何人が購入したのかを見ることで、CVRを確認できます。

たとえば100人が商品ページを見に来て、1人しか購入していない場合、CVRは約1%です。これはかなり低い数字です。逆に、10人に1人が購入しているならCVRは10%です。Amazonの商品ページとしては、できれば5%、理想としては10%以上を目指したいところです。

ACoSが高い原因が広告ではなく、商品ページのCVRにある場合もあります。広告をクリックされて商品ページに来てもらっているのに買われていないなら、広告設定よりも商品ページ改善が先です。

3. TACoS

TACoSは、広告費を全体売上で割った数字です。広告経由売上だけではなく、オーガニック売上も含めた全体売上に対して、広告費がどれくらい負担になっているかを確認できます。

ACoSが高くても、TACoSが低く収まっている場合は、広告が全体売上を押し上げている可能性があります。一方で、TACoSが広告前利益率を超えている場合は、全体で見ても赤字になっている可能性が高いです。

補助的に見るべき4つの数字

ACoSが高い時に見るべき数字は、3つだけではありません。補助的に確認すべき4つの数字があります。

  1. ACoS
  2. セッション数
  3. CPC
  4. CTR

この4つは、広告改善の原因をさらに細かく確認するために使います。つまり、まずは広告前利益・CVR・TACoSを確認し、その上でACoS・セッション数・CPC・CTRを見ることで、どこを直すべきかが見えやすくなります。

数字意味見るべきポイント
ACoS広告費 ÷ 広告経由売上広告経由売上に対する広告費負担
セッション数商品ページ訪問数そもそも見られているか
CPC1クリックあたりの広告費クリック単価が高すぎないか
CTRクリック率広告表示に対してクリックされているか

広告レポートだけ見ても改善できない理由

広告改善をしようとすると、多くの方は広告レポートだけを見てしまいます。しかし、広告レポートだけでは、今回紹介した数字のすべてを確認することはできません。

CVRやユニットセッション率は、ビジネスレポートで確認する必要があります。TACoSを計算するためには、全体売上が必要なので、これもビジネスレポートを確認する必要があります。

また、広告前利益を確認するには、Amazonの中だけを見ても不十分です。Amazon内で発生する販売手数料やFBA配送代行手数料は分かりますが、商品原価、代行会社手数料、国際送料、中国国内送料、検品費、梱包費などは、代行会社の見積書や請求書、注文書などを確認する必要があります。

つまり、広告改善には、広告レポートだけでなく、ビジネスレポート、トランザクション、利益計算、商品ページ、Amazon市場の情報をまとめて見る必要があります。

▼ 広告改善は「広告設定」だけではありません

広告を回しているのに利益が残らない。どの商品を伸ばすべきか分からない。広告を止めるべきか、続けるべきか判断できない。

こういった場合は、広告レポートだけでなく、商品ページ・利益率・FBA手数料・販売戦略まで含めて見る必要があります。

▼ 広告改善記事
https://www.kaigaibuppan.info/amazon-acos/

▼ 広告改善関連動画
https://youtu.be/AT_lCJBCKoA

実例1:利益構造を直すべきケース

まず1つ目の例です。

ACoS40%
TACoS25%
広告前利益率15%

この場合、TACoSは25%です。しかし、広告前利益率は15%しかありません。つまり、広告をかける前の利益が15%しかないのに、全体売上に対して広告費が25%かかっているということです。

この時点で、売れば売るほど赤字になっている可能性が高いです。つまり、このケースで最初に見るべきなのは広告設定ではなく、利益構造です。

利益構造を改善する方法はいくつかあります。販売価格を上げるという方法もありますが、相場価格があるため、単純に価格を上げればよいというわけではありません。価格を上げた結果、まったく売れなくなる可能性もあります。

そこで考えられるのが、1個販売ではなく2個セット販売にすることです。2個セットにすることで販売単価が上がり、同じようにクリックされ、同じような購入率で売れるのであれば、TACoSを下げられる可能性があります。

また、そもそも商品リサーチの段階で、広告前利益の計算ができていなかった可能性もあります。その場合は、広告設定ではなく、商品リサーチや利益計算の設計から見直す必要があります。

実例2:商品ページを改善すべきケース

2つ目の例です。

ACoS100%
TACoS50%
広告前利益率40%
CVR1.3%

この場合、ACoSは100%です。広告経由の売上と広告費が同額なので、広告単体ではかなり悪く見えます。さらにTACoSも50%で、広告前利益率40%を超えているため、全体でも赤字になっている可能性があります。

しかし、ここで注目すべきなのがCVRです。この例ではCVRが1.3%と非常に低い状態です。100人が商品ページを見に来て、約1人しか買っていないということです。

仮にこのCVRを5倍にして6.5%まで改善できれば、TACoSも大きく下がる可能性があります。つまり、このケースで最初に行うべきなのは、広告停止ではなく商品ページ改善です。

商品画像、サブ画像、商品説明、サイズ感、レビュー、価格、競合との差別化、購入前の不安解消などを見直すことで、CVRが改善し、広告費の負担が一気に軽くなる可能性があります。

実例3:広告をさらにカスタマイズすべきケース

3つ目の例です。

ACoS35%
TACoS20%
広告前利益率50%
セッション数2,000
CPC80円
CTR1.5%
CVR10%

このケースでは、広告前利益率が50%あり、TACoSは20%です。つまり、全体としては30%程度の利益が残っている可能性があります。さらにCVRも10%と良好で、10人に1人が購入している商品ページです。

この場合、商品ページ自体はかなり良好だと考えられます。ただし、CTRが1.5%であれば、まだ改善余地があります。広告が表示されているにもかかわらず、十分にクリックされていない可能性があるからです。

ここで行うべきなのは、広告のカスタマイズです。お客様が「まさにこれを求めていた」と思う検索結果に対して、自分の商品を表示できているかを確認します。

関係ないキーワードに広告が出ているなら、除外キーワードやネガティブターゲティングを設定する必要があります。オートターゲティングでデータを集めているなら、そこから成果の良いキーワードを抽出し、マニュアルターゲティングに移行することも検討できます。

このような商品は、すでに良い状態にあります。だからこそ、広告をより細かく最適化することで、さらに売上を伸ばせる可能性があります。

Amazon広告の数字を一緒に整理したい方へ

ACoSが高い時に見るべき数字は、ACoSだけではありません。広告前利益、CVR、TACoS、セッション数、CPC、CTRまで含めて確認することで、広告改善なのか、商品ページ改善なのか、利益構造の見直しなのかが見えてきます。

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まとめ:ACoSが高い時は3+4の数字を見る

今回は、ACoSが高い時に見るべき3+4の数字についてお話ししました。

まず重要なのは、広告前利益、CVR、TACoSの3つです。そして補助的に、ACoS、セッション数、CPC、CTRの4つを確認します。合計7つの数字を見ることで、広告改善の方向性が見えてきます。

  • ACoSだけを見て広告を止めるのは危険
  • TACoSで全体売上に対する広告費負担を見る
  • 広告前利益率よりTACoSが高い場合は赤字の可能性がある
  • CVRが低い場合は広告ではなく商品ページ改善が先
  • CTRが低い場合は広告キーワードやメイン画像、価格を見直す
  • CPCが高すぎる場合は入札単価や広告設定を見直す
  • 広告レポートだけでなく、ビジネスレポート・トランザクション・利益計算も確認する

Amazon広告は、広告設定だけを見ても改善できないことがあります。広告が悪いと思っていたら、実は利益構造が悪かった。広告費が高いと思っていたら、実は商品ページのCVRが低かった。ACoSが高く見えていたけれど、TACoSで見ると全体では問題なかった。このようなことはよくあります。

だからこそ、ACoSが高い時は、焦って広告を止める前に、まず3+4の数字を確認してください。

広告前利益、CVR、TACoS。そしてACoS、セッション数、CPC、CTR。この7つの数字を確認することで、Amazon広告の改善ポイントはかなり明確になります。


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