【緊急配信】生徒のAmazonスポンサー広告がヤバい…ACOS悪化で緊急オペを行いました【米国Amazon物販】

ACoS

皆さん、こんにちは。物販講師の黒澤です。

今回は、米国アマゾン物販のスポンサープロダクト戦略、広告戦略において、キーワードターゲティングをしていて、ACOSが50%を超えてしまっている生徒さんとZoomを行い、実際に広告設定を見直した内容をもとにお話しします。

キーワードターゲティングを行っているけれども、オートターゲティングに戻すというやり方、もしくはセラースプライトなどを使って、関連ライバル商品の逆引きリサーチを行ってキーワードを抽出してかけるというやり方。もしくは、現在では入札単価はダウンのみにして、クリック単価は高くならないようにはしているものの、上位表示させるために100%、すなわち2倍の広告までかけるという設定を解除したり、セッティングを行いました。

そのうえで、それ以外にやるべきことは何か。ストアページを作成して、ブランド自体の価値を高めるというアドバイスはどういった根拠に基づくのか?ACOSが高くなってしまっている場合に、オートターゲティングとマニュアルターゲティングをどのように使い分けるべきなのか。この記事では、そのあたりを整理していきます。

参考動画はこちら

上位表示の入札調整OFF、入札単価は「ダウンのみ」、キーワード見直し

結論から言うと、「上位表示のための100%入札調整を外す」「Dynamic bids – down only にする」「キーワードを見直す」が、ACOS 50%超の初期対応として最重要課題だったので、その対応を優先しました。

今回生徒さんには「ストアページも、お手すきの際に改善しましょう」と伝えましたが、これは別件で、いわばブランド全体を改善する「漢方薬」の処方のようなもの。

ストアページ作成=ACOS改善の即効薬ではありません。ストアページは「ブランドの信頼感」「複数商品への回遊」「指名検索・リピート育成」には有効ですが、今すぐACOS 50%を30%に下げる施策というより、中長期のブランド資産づくりです。

まず見るべきは「許容ACOS」

ACOS 50%が悪いかどうかは、粗利率次第です。たとえば、販売価格:$20、Amazon手数料・FBA・原価・国際送料などを引いた広告前利益:$6、広告前利益率:30%だった場合、この場合、損益分岐ACOSは30%です。ACOS 50%なら、広告経由では赤字です。

逆に、広告前利益率が60%ある商品なら、ACOS 50%でも広告経由では一応黒字です。なので最初にやるべきことは、目標ACOS = 広告前利益率より低く設定することです。

初心者セラーさんなら、いきなりACOS 20%を目指すより、まずは、損益分岐ACOS:30〜40%、初期テスト許容ACOS:40〜60%、育成後の目標ACOS:25〜35%くらいに分けて考えた方が現実的です。ただし、できれば20%、最終的には10%以下に落ち着きたいところ

ACOS 50%超の原因は、大きく5つ

ACOSが高いとき、広告だけをいじっても限界があります。原因はだいたいこの5つです。クリック単価が高すぎること。成約率が低いこと。狙っているキーワードが広すぎること。商品ページの訴求力が弱いこと。販売価格・利益率が広告に耐えられないことです。

つまり、ACOSが高いときに見るべき順番は、CPC → CVR → キーワード精度 → 商品ページ → 利益率です。広告管理画面だけ見ていると「入札単価を下げよう」となりがちですが、実際にはクリック後に売れていないことが最大の原因になっているケースも多いです。

オートターゲティングの戦略

オートターゲティングは「売るため」というより、最初は検索語句を発掘するために使うのが良いです。まず、オートキャンペーンは残してよいです。ただし、予算と入札は抑えます。

Auto – Research用

目的:売れる検索語句・ASINを見つける。入札:低め。動的入札:Down only。予算:少額。見る指標:検索語句ごとのクリック数、注文数、ACOS。

オートで重要なのは、定期的に検索語句レポートを見て、売れた検索語句 → マニュアルExactへ移動、クリックだけ多くて売れない検索語句 → ネガティブ登録、明らかに関係ない語句 → 即ネガティブ登録という作業です。

オートに戻すこと自体は悪くありません。ただし、オートに戻せばACOSが改善するわけではありません。オートはAmazonが自動で広く拾うため、放置すると無駄クリックも増えます。なので、ACOSが高い人に対しては、オートに戻すではなく、オートを低予算のリサーチ装置として使うという表現の方が正しいです。

マニュアルターゲティングの戦略

マニュアルは「キーワードを狙って売る」ための本命です。ただし、最初から広いキーワードに高い入札をかけると、ACOSは跳ね上がります。おすすめは、キャンペーンを以下のように分けることです。

1. Exact(完全一致):利益回収用 すでに売れている検索語句だけを入れる。ACOSが合うものは入札維持または少し上げる。ACOSが悪いものは下げる。

2. Phrase(フレーズ一致):拡張用 関連語句を広げるために使う。ただし、検索語句レポートを見て無駄語句をネガティブ化する。

3. Broad(部分一致):調査用 最初は低入札・低予算。売れる語句を見つけたらExactへ移す。

このように、Exactは収穫、Phrase/Broadは探索と役割を分けるべきです。

SellerSpriteの逆引きリサーチは有効か?

有効です。特にライバルASINからキーワードを抜き出すやり方は、初心者にとってかなり使えます。ただし、注意点があります。SellerSpriteなどで出てくるキーワードは、あくまで「ライバルが拾っている可能性のあるキーワード」です。それが自分の商品にとって利益が出るキーワードとは限りません。

なので使い方としては、ライバルASINからキーワード抽出、自社商品に本当に一致する語句だけ選別、Phrase/Broadではなく、まず低入札のExactまたはPhraseでテスト、売れた語句だけ本命化が良いです。「関連しているけど購買意欲が薄いキーワード」は、クリックは取れても売れません。

たとえば商品が「replacement handbag strap(ハンドバッグ用着せ替えストラップ)」なのに、広く「handbag accessories(ハンドバッグ・アクセサリー)」などを狙うと、CPCだけ消費してACOSが悪化しやすいです。

入札戦略について

今回、上位表示のために100%まで上げる設定を解除したのは正しい対処方法です。初心者セラーやACOSが高い状態でこれを使うと、意図せずCPCが高騰する可能性があります。ACOS 50%超なら、基本は、Dynamic bids – down onlyで良いです。

上位表示100%調整は、以下の条件を満たす場合だけで十分です。

すでにExactで売れている。

レビュー数・星評価がライバルに負けていない。

商品ページの成約率が高い。

広告前利益率が高い。

在庫が十分ある。

そのキーワードで自然検索順位も上げたい。

つまり、100%入札調整は「赤字状態を救うため」ではなく、勝てる商品をさらに押し上げるための施策です。

ACOSが高いときに追加でやるべきこと

一番重要なのは、検索語句レポートの精査です。広告管理画面上の「登録キーワード」ではなく、実際にお客さんが検索したCustomer Search Termを見る必要があります。

見るべき項目は、クリック数が多いのに注文ゼロ、支出が商品利益額を超えている、ACOSが目標の2倍以上、関連性が薄い語句、競合ブランド名で無駄にクリックされている語句です。たとえば1個売れたときの広告前利益が$5なら、1つの検索語句で$5以上使って注文ゼロなら、その語句は一度止めるか入札を大きく下げるべきです。

目安としては、10クリック以上で注文ゼロ → 要注意、15〜20クリックで注文ゼロ → 入札下げ or ネガティブ候補、広告費が1個あたり利益を超えて注文ゼロ → 原則停止候補です。

商品ページ側で直すべきこと

ACOSが高い場合、広告以前に商品ページのCVRが低いことがあります。最低限見るべきは、

メイン画像が競合より弱くないか

タイトルに主要キーワードが入っているか

価格が高すぎないか

レビュー数・星評価で負けすぎていないか

クーポンがあるか、A+コンテンツがあるか

商品説明画像で使い方・サイズ感・差別化が伝わるか

競合と比べて明確な選ぶ理由があるか

です。

特に米国Amazonでは、広告でクリックを取れても、商品ページが弱いと一気にACOSが悪化します。広告の問題に見えて、実は、商品画像が弱い、1枚目で用途が伝わらない、価格が競合より高い、レビューが少ない、バリエーション設計が悪い、商品タイトルが検索意図とズレているということが多いです。

ストアページ作成は的を射ているか

はい、方向性としては的を射ています。ただし、優先順位は少し下です。ストアページは、特に以下の場合に効果があります。

ブランド登録済み

複数商品を展開している

関連商品・セット商品・上位版商品がある

Sponsored Brands広告を使う予定がある

商品単体ではなくブランド全体で信頼感を作りたい。

逆に、商品が1〜2個しかなく、まだレビューも少なく、ACOSが高い状態なら、ストアページより先に、商品ページ改善、検索語句レポート精査、ネガティブキーワード設定、Exact中心の利益回収キャンペーン設計、CPC調整を優先した方が費用対効果は高いです。つまり、ストアページは、短期ACOS改善策ではなく、中長期のブランドCVR改善策です。

オートとマニュアルのおすすめ構成

初心者セラーさんには、この構成が分かりやすいです。

キャンペーン目的入札予算役割
Auto Research検索語句発掘低め少額売れる語句を探す
Manual Exact利益回収中〜高優先売れる語句に集中
Manual Phrase拡張低〜中関連語句を広げる
Manual Broad調査少額新規語句探索
Product Targeting競合ASIN狙い低〜中類似商品ページに出す
Defensive ASIN自社ASIN防衛少額自社ページで競合流入を防ぐ

特にやってほしいのは、Product Targeting(商品ターゲティング / ASINターゲティング)です。キーワードだけでなく、関連ライバルASINに広告を出すやり方です。これはSellerSpriteの逆引きリサーチとも相性が良いです。自社商品より価格が高い、レビューが悪い、画像が弱い、古い商品ページの競合ASINを狙うと、キーワード広告より効率が良くなることがあります。

ACOSが高いときの実務判断

ACOSが高いときは、以下のように処理すると良いです。

売れているがACOS高いキーワードは、入札を10〜20%下げる。止めるのではなく調整。

クリック多いが売れていないキーワードは、ネガティブ登録、または大幅に入札を下げる。

表示は多いがクリック率が低いキーワードは、商品画像・価格・タイトルが検索意図とズレている可能性。

クリック率は高いが売れないキーワードは、商品ページ、価格、レビュー、訴求の問題。

ACOSは高いが自然検索順位を上げたい重要キーワードは、テスト期間を決めて許容。ただし無期限に赤字で回さない。

TACOSとは?ACOSだけで判断してはいけない理由

ここで、今回の内容に追加して、TACOSについても説明しておきます。TACOSとは、Total Advertising Cost of Sales の略で、広告費を全体売上で割った指標です。ACOSが「広告費 ÷ 広告経由売上」であるのに対して、TACOSは「広告費 ÷ 全体売上」で計算します。

指標計算式見るべきこと
ACOS広告費 ÷ 広告経由売上広告単体の効率
TACOS広告費 ÷ 全体売上売上全体に対する広告依存度

たとえば、広告費が100ドル、広告経由売上が200ドルであれば、ACOSは50%です。一方で、同じ広告費100ドルでも、広告経由売上200ドルに加えて自然売上が800ドルあり、全体売上が1,000ドルであれば、TACOSは10%です。

つまり、ACOSだけを見ると「広告費が高い」と見えても、その広告によって自然検索順位が上がり、自然売上が増えているのであれば、商品全体としては成長している可能性があります。

逆に、ACOSが低く見えても、全体売上のほとんどが広告経由で、自然売上がほとんど発生していない場合は、広告を止めた瞬間に売上が止まる商品になっている可能性があります。そのため、広告運用ではACOSだけでなく、TACOSも見る必要があります。

TACOSを見る時のポイント

ACOSが高くても、自然売上が増えてTACOSが下がっているなら、広告が商品成長に貢献している可能性があります。一方で、ACOSが低くても、TACOSが高い場合は、広告依存度が高すぎる可能性があります。広告単体の効率を見るのがACOS、事業全体の広告依存度を見るのがTACOSです。

かなり重要な考え方

ACOSだけを見ると判断を間違えます。見るべきは、ACOS、TACOS、自然売上、広告売上、キーワード順位、レビュー増加、在庫回転です。広告ACOSが50%でも、その広告によって自然検索順位が上がり、自然売上が増えているなら、全体としては意味があります。

逆に、ACOSが30%でも、広告売上しか発生していないなら危険です。広告を止めた瞬間に売上が止まる商品になっているからです。なので、生徒さんには、広告単体のACOSだけでなく、TACOSで見ると伝えると良いです。TACOSは、広告費 ÷ 全体売上です。広告依存度を見る指標です。

優先順位としてはこうです

今回のケースでは、次にやるべき順番はこれです。

目標ACOSを広告前利益率から決める。検索語句レポートを見て、無駄語句をネガティブ登録。売れた検索語句をManual Exactへ移す。Phrase/Broadは低入札で探索用にする。上位表示100%調整は一旦使わない。Product Targetingで競合ASINを狙う。商品ページのメイン画像・価格・レビュー・A+を改善。クーポンを設定してCVRを上げる。ブランド登録済みならストアページ・Sponsored Brandsも整備。ACOSだけでなくTACOSと自然売上を見る。

今回のアドバイスである「ストアページを作ってブランド価値を高める」は、手前味噌ですが指導としては間違いではありません。ただ、今すぐACOS 50%超を改善するという意味では、まずは検索語句レポート、ネガティブ設定、Exact分離、Product Targeting、商品ページCVR改善の方が優先度は高いです。

▼ 米国Amazon広告でACOSが高くなっている方へ

ACOSが高い原因は、広告設定だけとは限りません。検索語句、CPC、CVR、商品ページ、レビュー、価格、利益率、TACOSまで分解して確認する必要があります。広告管理画面を見ても何から改善すべきか分からない方は、まず現在の広告構造を整理しましょう。

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参考動画をもう一度確認する

今回の内容は、以下のライブ配信でも詳しくお話ししています。米国Amazon広告でACOSが悪化している方、スポンサープロダクト広告の見直し方が分からない方は、ぜひ動画もあわせてご覧ください。

まとめ:ACOS悪化は広告だけでなく、TACOSと自然売上まで見る

Amazon広告は、赤字商品を無理やり黒字にする魔法ではありません。広告は、売れる商品、売れるキーワード、売れる商品ページに燃料を入れる装置です。ACOSが高いときは、広告費を増やす前に、どの検索語句で、なぜ売れていないのかを分解する必要があります。

そして、広告単体のACOSだけでなく、TACOS、自然売上、広告売上、キーワード順位、レビュー増加、在庫回転まで見ることで、広告が本当に商品成長に貢献しているのかを判断できます。

ACOSが高いときほど、広告管理画面だけを見るのではなく、商品ページ、検索語句、利益率、TACOS、自然売上まで含めて全体を診断することが重要です。


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補足・免責事項

本記事は、YouTubeライブの内容をもとに、米国Amazon物販、スポンサープロダクト広告、ACOS、TACOS、オートターゲティング、マニュアルターゲティング、検索語句レポート、商品ページ改善、ストアページ作成、ブランド戦略に関する考え方を整理したものです。

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