Amazon広告貧乏に陥らないための広告レポートカスタマイズ方法|費用対効果の悪い“まやかし広告”と“タダ飯喰らい”に要注意

スポンサープロダクト

皆さん、こんにちは。現代シルクロードビジネス物販講師の黒澤です。

Amazon物販で商品を販売開始した後、息の長いセラーとして永続的に商売を続けられるかどうか。その大きな分かれ道になるのが、広告費の管理です。

Amazonでは、商品を出品しただけで自然に売れ続けることは多くありません。特に新規商品やレビューが少ない商品では、スポンサープロダクト広告を使って商品ページへアクセスを集める必要があります。

しかし、ここで大きな落とし穴があります。

売れているように見えても、広告費を差し引くと赤字になっているケースがあるということです。

商品は売れている。売上も上がっている。セラーセントラル上では何となく順調に見える。しかし、広告費を細かく確認すると、実は売れば売るほど利益が消えている。これが、いわゆる「広告貧乏」です。

今回の記事では、広告貧乏に陥らないために、広告レポートをどのように見て、どのようにカスタマイズすればよいのかを、初心者にも分かるように整理します。

参考動画はこちら

この記事で分かること

  • Amazon物販で広告貧乏が起きる理由
  • 利益額と販売個数の掛け算で考える重要性
  • ユニットセッション率を見るべき理由
  • オートターゲティング・マニュアルターゲティング・ネガティブターゲティングの違い
  • 広告レポートを4分類する考え方
  • 売れるが赤字になりやすい「まやかし広告」とは何か
  • クリックだけ消費する「タダ飯喰らい」をどう見つけるか
  • ACOS・ROAS・CTRをどう使い分けるか
  • 赤・オレンジ・青・緑の4ブロックで広告を整理する方法
  • 広告レポートをもとに広告をカスタマイズする具体的な流れ

まずは利益額の考え方を押さえる

広告の話に入る前に、まず押さえておきたいのが利益額の考え方です。

Amazon物販で商品を販売した後に考えるべきことは、実は非常にシンプルです。

1個売れた時の利益額 × 1ヶ月に売れる個数

この掛け算の最大値がどこにあるのかを探すことが、販売後の利益設計になります。

1個あたり利益月間販売数月間利益考え方
1,500円3個4,500円高利益だが販売数が少ない
1,000円10個10,000円利益と販売数のバランス型
500円30個15,000円薄利だが販売数が多く利益最大化しやすい

この例では、1個あたりの利益が一番大きいのは1,500円の売り方です。しかし、月間利益で見ると、1個500円の利益で30個売れる売り方の方が大きくなります。

つまり、単に「1個あたり利益が高いから良い」とは限りません。

価格を下げることで販売数が増え、結果として月間利益が最大化することもあります。

ユニットセッション率を確認する

販売価格を調整する時に見たい指標が、ユニットセッション率です。

ユニットセッション率とは、商品ページを訪問した人のうち、何人が実際に購入したかを表す割合です。

たとえば、100人が商品ページに訪れて、そのうち3人が購入した場合、ユニットセッション率は3%です。

目安としては、できれば3〜5%以上、最低でも2%以上を狙いたいところです。

  • ユニットセッション率が低い場合:価格・画像・商品名・レビュー・商品ページ内容を見直す
  • ユニットセッション率が高い場合:広告や在庫補充を強める余地がある
  • 価格を下げてユニットセッション率が上がる場合:月間利益の最大化を検討する
  • 価格を上げても販売数が落ちない場合:1個あたり利益を上げる余地がある

Amazon物販では、販売価格、販売数、ユニットセッション率、広告費、在庫資金をセットで考える必要があります。

最適解と自分にとってのベストアンサーは違う

利益計算上の最適解と、自分の資金繰りに合ったベストアンサーは必ずしも同じではありません。

たとえば、1個500円の利益で月30個売るのが月間利益として最も大きいとしても、30個分を追加で買い付ける資金が必要になります。

資金繰りを考えると、あえて1個1,000円の利益で月10個売る方が現実的な場合もあります。

つまり、机上の最大利益だけではなく、以下を踏まえて判断する必要があります。

  • 仕入れ資金
  • 国際送料
  • Amazon販売手数料
  • FBA配送代行手数料
  • 広告費
  • 在庫補充のタイミング
  • キャッシュフロー
  • 次回買い付けに回せる資金

ここを曖昧にしたまま広告をかけると、売上は伸びているのに手元資金が増えない、むしろ減っていくという状態になりかねません。

広告貧乏とは何か

商品が売れているにもかかわらず、Amazon物販が立ち行かなくなる原因の一つが広告貧乏です。

広告貧乏とは、売上は上がっているのに、広告費がかかりすぎて利益が残らない状態です。

  • 広告経由で商品は売れている
  • 売上も伸びている
  • 一見、順調に見える
  • しかし広告費を引くと利益がほとんどない
  • 場合によっては売れば売るほど赤字
  • 追加仕入れ資金が残らない
  • 広告停止すると売上も止まる

広告は、売上を作るための道具です。

しかし、広告費が利益を食い潰しているなら、その広告はビジネスを助けているのではなく、ビジネスの体力を奪っています。

Amazon広告の3つの基本

Amazonスポンサープロダクト広告を整理する上で、まずは3つの基本を押さえましょう。

広告設定意味使い方
オートターゲティングAmazonが自動で広告表示先を選ぶ販売初期のデータ収集に使いやすい
マニュアルターゲティング自分でキーワードや商品ページを指定する効果の良い場所に絞って広告をかける
ネガティブターゲティング広告を出したくないキーワードや商品を除外する無駄クリックや赤字広告を減らす

販売開始直後は、まずオートターゲティングで広告をかけ、どのキーワードやどの商品ページからクリック・注文が発生するのかを確認します。

その後、広告レポートをダウンロードして、効果の良い場所にはマニュアルで広告を強め、効果の悪い場所はネガティブで除外していきます。

広告レポートには何が載っているのか

オートターゲティングをかけた後、1週間単位などで広告レポートをダウンロードすると、さまざまなデータが確認できます。

  • どの検索キーワードで広告が表示されたか
  • どの検索キーワードでクリックされたか
  • どの検索キーワードから売れたか
  • どの商品ページ上に広告が表示されたか
  • どの商品ページ経由でクリックされたか
  • どの商品ページ経由で売れたか
  • クリック数
  • 広告費
  • 売上
  • ACOS
  • ROAS
  • CTR

特定の検索結果上で広告が表示され、そこからクリックされた場合、その検索キーワードが広告レポートに記録されます。

また、特定の商品ページの下などに広告が表示され、そこからクリックされた場合は、Bから始まるASINが広告レポートに記録されます。

この広告レポートこそが、広告を改善するための材料です。

広告レポートは4つのブロックで考える

広告レポートを見る時は、すべてのキーワードやASINを同じように扱うのではなく、4つのブロックに分けて考えます。

ブロック特徴判断対応
赤ブロック売れる・広告費も少ない優秀マニュアルターゲティングで強化
オレンジブロックまだ売れていないがCTRが高い相性が良い可能性広告継続・様子見
青ブロック売れるがACOSが高いまやかし広告入札調整・除外候補
緑ブロック売れない・CTRが低い・クリック費だけかかるタダ飯喰らいネガティブターゲティングで除外

この4分類を意識するだけで、広告レポートの見え方が大きく変わります。

赤ブロック:売れるし広告費も少ない優秀キーワード

赤ブロックは、商品が売れていて、なおかつ広告費もあまりかかっていないキーワードや商品ページです。

たとえば、ACOSが10%以下で売れているキーワードやASINは、かなり優秀な候補です。

ACOSとは、広告費が広告経由売上に対して何%かかったかを示す指標です。

ACOS10%であれば、1万円の広告経由売上を作るために1,000円の広告費がかかったという意味です。

商品利益率にもよりますが、ACOSが低く、売上につながっているキーワードは、広告費の費用対効果が良い可能性が高いです。

  • 売上につながっている
  • ACOSが低い
  • 費用対効果が良い
  • 商品との相性が良い
  • マニュアルターゲティングで強化する価値がある

この赤ブロックは、広告の主力候補です。

オレンジブロック:まだ売れていないが相性の良い可能性がある

オレンジブロックは、まだ売上にはつながっていないものの、CTRが高いキーワードや商品ページです。

CTRとはクリック率のことです。広告が表示された回数に対して、何回クリックされたかを示します。

たとえば、広告が100回表示されて10回クリックされた場合、CTRは10%です。

CTRが高いということは、検索結果や商品ページ上で表示された時に、お客様が興味を持ってクリックしているということです。

まだ売れていないとしても、商品との親和性が高い可能性があります。

  • まだ売上はない
  • しかしクリック率が高い
  • 商品との相性が良い可能性がある
  • より具体的なニーズを持つお客様が含まれる可能性がある
  • すぐ除外せず、もう少しデータを見る価値がある

オレンジブロックで特に注目したいのは、商品の具体的な特徴を含むキーワードです。

曖昧なキーワード具体的なキーワード考え方
women’s bagquilted sling bag商品の特徴が明確
baggenuine leather sling bag素材・形状が具体的
travel pouchwaterproof cable organizer pouch用途と機能が明確

具体的なキーワードで検索するお客様は、何となく見ているだけではなく、かなり明確な購買意欲を持っている可能性があります。

青ブロック:売れるけれど赤字になりやすい“まやかし広告”

ここからが非常に重要です。

青ブロックは、商品は売れるけれどもACOSが高いキーワードや商品ページです。

たとえばACOSが20%の場合、1万円の広告経由売上を作るために2,000円の広告費がかかっていることになります。

商品利益率が高ければ許容できる場合もありますが、利益率が低い商品では、売れるほど利益が削られる可能性があります。

この青ブロックが厄介なのは、「売れている」という事実があるため、セラーが安心してしまいやすいことです。

売れているから良い広告だと思って、さらに広告費をかけてしまう。しかし、実際には費用対効果が悪く、売れば売るほど赤字に近づく。

だから私は、この青ブロックを“まやかし広告”と呼んでいます。

  • 売上は出ている
  • しかし広告費が高い
  • ACOSが悪い
  • 利益率によっては赤字になる
  • 売れている事実に惑わされやすい
  • 入札単価を下げるか、除外を検討する

広告レポートを見る時は、「売れたかどうか」だけで判断してはいけません。

いくら広告費を使って売れたのかまで見なければ、広告貧乏になります。

緑ブロック:クリックだけ消費する“タダ飯喰らい”

緑ブロックは、売上につながっておらず、CTRも低く、さらに複数回クリックされて広告費だけがかかっているキーワードや商品ページです。

Amazon広告は、表示されただけでは基本的に費用がかからず、クリックされるたびに広告費が発生します。

つまり、売れないのにクリックだけされるキーワードは、広告費を食べるだけの存在になります。

これを私は、“タダ飯喰らい”と呼んでいます。

  • 売上につながっていない
  • CTRが低い
  • 商品との相性が悪い
  • それなのにクリックされて広告費がかかる
  • 広告費だけを食う
  • ネガティブターゲティングで除外候補

特に、売上ゼロにもかかわらず何回もクリックされているキーワードやASINは要注意です。

こうした項目を放置していると、広告費だけがじわじわと増え、利益を削っていきます。

広告カスタマイズの基本パターン

広告レポートを4分類したら、次に広告をカスタマイズしていきます。

パターン1:赤ブロックだけに絞る

最も堅実なのは、売上につながっていて、なおかつ広告費も少ない赤ブロックだけに広告をかける方法です。

  • 広告費を抑えやすい
  • 利益を残しやすい
  • 無駄打ちが少ない
  • 販売初期よりも、ある程度データが集まった後に向いている

パターン2:赤ブロック+オレンジブロックにかける

赤ブロックだけでは広告対象が少ない場合、オレンジブロックも残しておく方法があります。

オレンジブロックは、まだ売れていないもののクリック率が高く、商品との相性が良い可能性があります。

  • 赤ブロックで利益を狙う
  • オレンジブロックで将来の売上候補を育てる
  • 商品ページ改善後に売れる可能性がある
  • 具体的な商品特徴を含むキーワードは特に注目する

パターン3:オート広告を続けつつ青ブロックを除外する

販売初期でまだデータが少ない場合、オートターゲティングを続けながら、青ブロックだけをネガティブターゲティングで除外する方法があります。

青ブロックは売れているため残したくなりますが、ACOSが高すぎる場合は広告貧乏の原因になります。

  • オート広告でデータ収集を継続する
  • ACOSが悪いキーワードを除外する
  • 売れている事実だけに惑わされない
  • 利益率と照らし合わせて判断する

パターン4:青ブロックと緑ブロックを除外する

より広告費を引き締めたい場合は、青ブロックと緑ブロックをネガティブターゲティングで除外します。

これにより、費用対効果の悪い広告や、クリックだけ発生する広告を減らしやすくなります。

  • まやかし広告を減らす
  • タダ飯喰らいを排除する
  • 広告費の浪費を抑える
  • 利益率を守りやすくなる

ライバル商品から広告対象を探す方法

広告カスタマイズの方法は、広告レポートを見るだけではありません。

商品リサーチツールなどを使って、ライバル商品がどのようなキーワードで検索されているのかを分析することもできます。

たとえば、自分の商品とよく似たライバル商品がある場合、その商品に流入している検索キーワードを確認します。

  • ライバル商品がどのキーワードで見られているか
  • どの検索語で上位表示されているか
  • どのキーワードが購買に近いか
  • 自分の商品にも当てはまるキーワードか
  • ライバル商品ページに広告を出す価値があるか

その上で、キーワードターゲティングや商品ターゲティングを行います。

方法内容狙い
キーワードターゲティング特定の検索キーワードに広告を出す購買意欲の高い検索者に見せる
商品ターゲティング特定の商品ページに広告を出すライバル商品を見ている人に訴求する
検索上位商品への商品ターゲティング検索結果上位のASINに広告を出す購買検討中のお客様を拾う

ただし、これも広告レポートを見ながら調整する必要があります。

ライバル商品に広告を出せば必ず売れるわけではありません。クリックはされても売れない場合、タダ飯喰らいになってしまいます。

広告レポートを見る時の実務チェックリスト

広告レポートを確認する時は、以下の順番で見ると整理しやすくなります。

  1. 広告経由売上が出ているキーワード・ASINを確認する
  2. その中でACOSが低いものを赤ブロックに分類する
  3. 売れているがACOSが高いものを青ブロックに分類する
  4. 売上はないがCTRが高いものをオレンジブロックに分類する
  5. 売上がなく、CTRが低く、クリック数が多いものを緑ブロックに分類する
  6. 赤ブロックはマニュアルターゲティング候補にする
  7. オレンジブロックは継続・様子見候補にする
  8. 青ブロックは入札単価を下げるか除外を検討する
  9. 緑ブロックはネガティブターゲティング候補にする
  10. 1週間ごとに見直し、広告費の浪費を減らす

この作業をするだけでも、広告費の見え方は大きく変わります。

広告費は「売上」ではなく「利益」で判断する

広告運用で最も危険なのは、売上だけを見て安心することです。

広告経由で売上が出ていると、つい「広告がうまくいっている」と思ってしまいます。

しかし、本当に見るべきなのは利益です。

  • 広告費を差し引いて利益が残るのか
  • 広告費込みで1個あたり利益はいくらか
  • ACOSは許容範囲内か
  • 広告経由売上が増えるほど利益も増えているか
  • 広告停止後も自然検索で売れる可能性があるか
  • 商品ページ改善で転換率を上げられるか

広告は、火力です。

火力が強ければ料理は早く進みます。しかし、鍋の中身が空っぽなら、ただ焦げるだけです。

広告費をかける前に、商品ページ、価格、画像、レビュー、利益設計を整えることが重要です。

まとめ:広告レポートを4分類すれば、広告貧乏は防ぎやすくなる

今回は、Amazon物販で広告貧乏に陥らないための広告レポートカスタマイズ方法について解説しました。

  • Amazon物販では、1個あたり利益 × 月間販売数で利益最大化を考える
  • ユニットセッション率は、できれば3〜5%以上、最低でも2%以上を目指したい
  • 広告貧乏とは、売上は出ているのに広告費で利益が消える状態である
  • 広告にはオートターゲティング、マニュアルターゲティング、ネガティブターゲティングがある
  • 販売初期はオート広告でデータを集めるのが基本
  • 広告レポートでは、キーワードやASINを4分類して考える
  • 赤ブロックは、売れて広告費も少ない優秀広告である
  • オレンジブロックは、まだ売れていないがCTRが高く相性が良い可能性がある
  • 青ブロックは、売れるがACOSが高い“まやかし広告”である
  • 緑ブロックは、売れないのにクリック費だけ食う“タダ飯喰らい”である
  • 赤は強化、オレンジは様子見、青と緑は調整・除外候補として扱う

広告運用で大切なのは、広告をかけることそのものではありません。

どこに広告をかけ、どこから広告費が漏れているのかを見極めることです。

売れているから良い広告とは限りません。売れていてもACOSが悪ければ、利益を削る“まやかし広告”かもしれません。

クリックされているから見込みがあるとも限りません。売れないまま広告費だけ使っているなら、それは“タダ飯喰らい”です。

広告レポートを赤・オレンジ・青・緑に分けるだけでも、頭の中はかなり整理されます。

Amazon広告は、放置すればお金を食べます。しかし、正しく見れば、売上と利益を伸ばす強力な武器になります。

広告費に振り回されるのではなく、広告レポートを読み、利益を守りながら、長く戦えるAmazon物販セラーを目指していきましょう。


補足・免責事項

本記事はYouTube動画の内容を元に作成しております。Amazonスポンサープロダクト広告、オートターゲティング、マニュアルターゲティング、ネガティブターゲティング、ACOS、ROAS、CTR、ユニットセッション率、広告レポート、商品ターゲティング、キーワードターゲティング、FBA手数料、販売手数料、広告費、利益計算に関する内容は、Amazonの仕様変更・広告管理画面の変更・市場環境・為替・商品カテゴリ・競合状況によって変わる可能性があります。

実際にAmazon広告を運用する際は、Amazon広告管理画面、セラーセントラル、公式ヘルプ、最新の広告レポート、商品ごとの利益計算を必ず確認してください。本記事は、特定の売上、利益、広告成果、ACOS改善、販売継続を保証するものではありません。広告費の設定や運用は、ご自身の判断と責任において行ってください。


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